作品集 2016年

  12 月 作  品      選  者    備  考     掲載誌   
頂いたスダチが知らす旬の魚

感動をありがとうにもドラマ観る

祭りよりやっぱり見ますカープ戦

好奇心川柳女子の目が光る 
自 薦  平番11月 近詠  平番12月号 No/56 

 ※会長休会に着き
  機関誌が簡素化されています          
漱石のドラマに魅せられて読書  保田翔光(香川県)    課題吟「チャンス」
顔パスの自慢話を聞かされる

カラオケを盛り上げ役が唸る声 
堀内 けん 選  席題「人気」    
元気だと電話口では言っておく

何だって頂き物は美味いです 
飛田 陽子 選  宿題「嘘」  
 お祝儀を祭り太鼓に急かされる 若山 宗彦 選  宿題「祭り」  
 ひき肉がピンチ救った食べ盛り 森口 美沙抄  8月句会  番傘各地区報 
  11 月 作  品      選  者    備  考      掲載誌   
湯上りに今日に感謝の栓を抜く  温井水鳥(きらく川柳会)  お題「抜く」  第66回広島市
短詩型文芸大会 
    
継ぎ接ぎの堪忍袋だが丈夫   浅原志ん洋(志麻番傘) お題「袋」 
 主役の座安請け合いが眠らせぬ 飛田陽子(平和番傘)  お題「重い」 
傘寿過ぎおててつないでペアルック  津村明正(広島川柳会)  お題「色」
 寡黙だが一緒に居ると暖かい 増田マスエ( 広島川柳会)  お題「無口」
焼酎が喋ってくれる胸の内  上野 悦子(下関)  お題「利用」  大竹市文化祭
夕食は何がいいかと定期便 

郷愁に駆られて探す彼岸花

秋空が手前の駅で降ろさせる

図書館に暑さが集う暇な顔
自 薦  平番10月 近詠 平番11月号 No/55 

 ※会長休会に着き
  機関誌が簡素化されています     
 人を呑み背中押されて立つ舞台  豊田 芳香選  課題吟「舞台」
 紫陽花が咲く故郷の墓参り  若山 宗彦推選 私の好きな句(平番10月号 )   
恋したが切符無くして戻れない  豊田 芳香選  席題「往復」   
チャンネルを変えてカープの負けは観ぬ
諦めてから勝負師の顔になる 
飛田 陽子選  宿題「負ける」 
開店の粗品ゲットに駆けて行く   若山 宗彦選 宿題「元気」 
 またねでもさよならよりは期待する     川柳瓦版10月号
     
  10 月 作  品     選  者   備  考    掲載誌   
 動かした瞳の奥にある本音 増田 マスエ選  お題「動く」 「入選」 けんみんひろしま16文化祭 
 酒好きに制限つけて鬼になる 飛田 陽子選  介護応援川柳 「佳作」 廿日市高齢者ケアセンター 
 廃家にも心安らぐ百日紅

紫陽花が咲く故郷の墓参り

体操で背中さすられ眠くなる

ハンドルは義妹任せの墓参り
自  薦    平番9月 『近詠』     平番10月号 No/54  

 ※会長休会に着き
  機関誌が簡素化されています     
 スランプと思えるうちは良しとする  北川 周興 選   課題吟「スランプ」  
 七夕を園児と集い夜の星  井藤淳三 推薦 私の好きな句(平番9月号 )  
銀ギラと香水振って勝負する  堀内 けん 選  席題「香水」  
 投げ出して楽になるのは罪ですか
投げかけた罪な言葉に泣かされた
飛田陽子 選  宿題「投げる」  
 一寸待て何はさておき湯に浸かる 若山宗彦 選   宿題「湯」 
  9 月 作  品   選  者    備  考      掲載誌  
 七夕を園児と集い夜の星

別れ際子らのタッチで皆笑顔

体操で地域の出会い友が増え

「うん」だけの返信メールだが癒える

カラスより先に収穫するトマト

やめてよし続けるもよしやじろべえ
  淡路 獏眠    平番8月 『近詠』         平番9月号 No/53          
☆☆☆みちしるべ☆☆☆

 ◎「うん」だけの返信メールだが癒える

中7から下5にかけての「返信メールだが」と
句跨りを上手く使われた句だと思います。
とにかく、何か返答があれば作者は嬉しいのです。
   淡路 獏眠  
目標に向かい一途な亀になる  堀内けん 選(広島県)    課題吟「ゆっくり」 
時刻表遅らせ集う竹馬友  石田素風 推薦  私の好きな句(平番8月号 ) 
 ひき肉でピンチ救った食べ盛り 淡路獏眠 推薦  平番句会報 
 会長に推薦されて寝付かれず 豊田 芳香選  席題「名誉」 
 ひき肉でピンチ救った食べ盛り
焼き肉の食べ放題は孫と行く
飛田 陽子選  宿題「肉」 
週一は残り食材だが豪華  淡路 獏眠選  宿題「総菜一切」 
  8 月 作  品   選  者    備  考      掲載誌  
故郷に向かう列車を占める友

フリル着て衣装が笑うクラス会

時刻表遅らせ集う竹馬友

聞き取れずごまかす笑顔ケセラセラ

まず一句仲間が抜けて皆笑顔

全没も気にもならない笑い皺 
 淡路 獏眠        平番7月 『近詠』       平番8月号 No/52        
☆☆☆みちしるべ☆☆☆

 ◎故郷に向かう列車を占める友

故郷で開かれるクラス会に作者は出席されたようだ。
故郷に向かう列車に友人が占めるということはローカルな場所なのだろう。
列車の中で既にクラス会の話が盛りあがっている光景が目に浮かぶようだ。
 淡路 獏眠   
  へいばん時事川柳

連勝でカープ預金に滑り込む
 淡路獏眠 選  
 梅雨時期は挿し芽接ぎ木で花増やす 飛田陽子 選   課題吟「花一切」
 雨が好きアジサイも好き君が好き 梶川健治推薦  私の好きな句(平番7月号 )
パスワード増えて戸惑うどれがどれ   淡路獏眠推薦 平番句会報  (7月句会より) 
番号で決める席順超微妙
パスワード増えて戸惑うどれがどれ 
若山宗彦 選  宿題「番号」 
重い口酒が本音を吐き出さす  淡路獏眠選  宿題「重い」 
 病んで知る退屈な日の有り難さ      番傘7月号
叡智(えいち)=優れた知恵
半惚け(はんぼけ)
 
   平番8月号 No/52に学ぶ    
   7 月 作  品   選  者     備  考     備  考 
百均に頼り粗末になる雑貨

日替わりで五臓六腑が文句言う

お帰りと繋いだ孫の手が温い

雨が好きアジサイも好き君が好き

つい買った粗品ゲットの不用品

七日間生きた男児のサバイバル 
    淡路 獏眠           平番6月 『近詠』           平番7月号 No/51 
☆☆☆みちしるべ☆☆☆

◎お帰りと繋いだ孫の手が温い

作者の所にお孫さんが来られた時のことを詠まれた句だと思います。
「孫の手が温い」という措辞は、単に子どもの体温が高いという意味ではなく、
作者の気持ちが表れているのだと思いま 
  ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

原  誹諧か一人歩きか聞かないで

上五の「誹諧か」が誤変換になっています。
句意からすると、「徘徊」とされたかったのだと思います。

添 徘徊か一人歩きか聞かないで
 へいばん時事川柳

オバマさん遺品一つに何想う
 淡路獏眠 選 
 元気かと聞けば延々長話 田 原 せいけん 選(佐賀県)    課題吟 「元気」
協力は頭数でもいいですか  淡 路 獏 眠 推薦    平番句会報  (6月句会より) 
荒波に放り出されてこの程度   下 川 真 稔 選   席題『荒波』   
 ときめいて眠れないままクラス会
白髪染め派手な服着て鏡見る
 飛 田 陽 子 選   宿題 「うきうき」 
 協力は頭数でもいいですか 淡路獏眠 選  宿題「頭」 
侘しく(わびしく)
楯(たて)
鯔背 (いなせ)=粋
モヒカン=髪型の一種
解せぬ(げせぬ)
好好爺(こうこうや)=気のいいおじさん
  平番7月号 No/51に学ぶ    
  6 月 作  品   選  者  備  考      掲載誌  
 辞め時は始め時だと言い聞かす

稽古止め心算預金を笑う夢

再会し「変わらないね」で先ず安堵

故郷に思い巡らす加計桜

引き際の濁したお茶に胸痛む

メモ書きを見るのを忘れ知らん顔
   淡路 獏眠         平番5月 『近詠』     平番6月 No/50       
☆☆☆みちしるべ☆☆☆

◎辞め時は始め時だと言い聞かす

また、四月(三月末)はこれまでの生活の中で終止符を打たなければならない
季節でもある。作者は、長年やられていたことを辞めざるを得なかったのだろうが、
心機一転、「始め時」と前向きに
捉えられている作者の心意気が素晴らしい。 
  淡路 獏眠       
 ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

 原 カープ勝ちビデオ撮り観てまた歓喜

さすがカープファンという句ですが、中七の「ビデオ撮り観て」の
「撮り観て」が気になります。
ここは、「ビデオ再生」とされただけで、録画して再生して見ることが表現できます。

添 カープ勝ちビデオ再生また歓喜
 課題吟 「さわやか」 八 木 柳 雀 選 八 木 柳 雀 選(北海道)    課題吟 「さわやか」
ポケットに両手突っ込み暖をとる  淡 路 獏 眠 推薦   平番句会報  
 変身し正義の味方ホッとする  若山宗彦選   席題『変身』  
ポケットに両手突っ込み暖をとる 豊田芳香選   宿題 「ポケット」 
質素でも我が家の味のおもてなし  淡路獏眠選 宿題「好き」 
飢餓を見て飽食に生き幸を知る  森口 美羽 抄   3月句会  番傘各地句報
恋煩い(こいわずらい)
畏縮(いしゅく)=おそれ
ツンデレ=、「ツンツン」している時と「デレデレ」する時を併せ持つ性格やそういう性格の人間そのものをす。
 平番6月号 No/50に学ぶ    
 5 月 作  品   選  者 備  考      掲載誌  
食卓に春を知らせる野草添え

羊より眠りを誘う深夜便

胃腸にも相談せよとストライキ

またねでもさよならよりは期待する

お隣も知らぬ間に逝く軽いのり

出まかせで言った言葉が身を責める 
  淡路 獏眠           平番4月 『近詠』      平番5月号 No/49
         
☆☆☆みちしるべ☆☆☆

◎食卓に春を知らせる野草添え

初物を食べると七五日長生きすると言われているが、
春には、タケノコ、土筆、ワラビなどの山菜のおいしい季節だ。
この句は、上五と下五だけで意味の分かる句になっている。
それを中七の「春を知らせる」という措辞で上手く繋がれている句だと思う。 
 ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

 原 指図してうるさがられる朝が来た

下五の「朝が来た」と過去形にされますと、どうしても説明調になってしまいます。
ここは、現在形にして、例えば「朝となる」とされると説明調ではなくなると思います。

添 指図してうるさがられる朝となる
 寒暖差標本木も悩む春 田 岡 弘 選(香川県)   課題吟 「咲く」
 病み上がり春を見つけにまず一歩 豊 田 芳 香 推薦  私の好きな句(4月号近詠より) 
 ただ一人六畳の間で羽伸ばす 淡 路 獏 眠 推薦  平番句会報 
 すましても首の青アザ物語る 北 川 周 興 選    席題『マーク』   
ただ一人六畳の間で羽伸ばす
菜の花と風に戯れ蝶になる 
若 山 宗 彦 選  宿題 「広い」 
 通学路新品纏う入学児 淡 路 獏 眠 選  宿題 「きらきら」 
金科玉条とは
きんかぎょくじょう【金科玉条】
  {文章語}絶対的なものとして尊ぶ規則や教訓。
躍らせる(おどらせる)=期待に胸を膨らませる 
初蝶(はつちょう)=その春にはじめて見る蝶 春》
些事(さじ)=ささいなこと
アブサンとは
アブサン(仏: absinthe)は、フランス、スイス、チェコ、スペインを中心にヨーロッパ各国で作られている薬草系リキュールの一つ。ニガヨモギ、アニス、ウイキョウ等を中心に複数のハーブ、スパイスが主成分である。
霰(あられ)=雲から降る直径5mm未満の氷粒
ミニマリストとは
少ないもので暮らす
猫騙し(ねこだまし)=相撲で、立ち合いなどに相手の眼前で両手を打ち、ひるませて自分優位の型に入る戦法。めくらまし
ISとは
テロ行為や人質殺害など残虐性のみが強調され、
その実態が見えない「イスラム国(IS)」
蝸牛(かぎゅう)=カタツムリ
マーキング=しるし 標識
平番5月号 No/49に学ぶ     
 4 月 作  品      選  者 備  考    掲載誌  
マスク掛け微笑みかけて無視される

句を学び遅くはないと語彙増やす

病み上がり春を見つけにまず一歩

三日間食べていないと膝が言う

やつれ顔マスク眼鏡でフォローする

湯上がりのすべすべ感を競う仲 
  淡路 獏眠        平番3月 『近詠』    平番4月No/48         
  ☆☆☆みちしるべ☆

◎やつれ顔マスク眼鏡でフォローする


他の句からして、作者は何かの病気に罹られて全快されたようだ。
しかし、闘病生活でやつれた顔は隠せないので、
マスクと眼鏡で顔を隠されているのだ。
最近の若い人では、年中マスクをしている人を見かけるようになった。
どうも、マスクもオシャレのアイテムになっているようです
  ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

 原 お稽古はサボってくれと朝の体

「サボってくれ」という措辞が人間らしい欲求を上手く表現されていますが、
下の句の「朝の体」が六音字で字余りになっています。
ここは、「サボってくれ」を「サボれ」と短くして、
句跨がりになりますが、下五に「言う」をつけて、
「サボれと朝の体言う」とされると字余りを解消できます。

添 お稽古はサボれと朝の体言う
 踊りより派手な衣装に魅せられる  安 田 翔 光 選(香川県) 課題吟『ダンス』    
人通り気にして蒔いた鬼は外  塩 谷 邦 子 推薦   私の好きな句(3月号近詠より   
飢餓を見て飽食に生き幸を知る  淡 路 獏 眠 推薦  平番句会報  
 飢餓を見て飽食に生き幸を知る
雑念が頭いっぱい句が出来ぬ
 豊 田 芳 香 選  席題『どん底』   
 のど飴で会話が弾む立ち話
セールスに断る文句丸覚え
 飛 田 陽 子 選  宿題 『なめらか』  
擦っても拭いても取れぬ顔のシミ
ハイハイの孫と一緒に床を拭く 
 淡 路 獏 眠 選 宿題『拭く』  
   平番4月号 No/48に学ぶ   
 3 月 作  品     選  者   備  考   掲載誌 
 昼食が済めば夕食待つ二人

寝顔見てテレビ消すのも我が日課

襖開け寝息を感じそっと去る

ほどほどを知った五感が文句言う

生きている父の歳超す誕生日

人通り気にして蒔いた鬼は外
  淡路 獏眠        平番2月 『近詠』      平番3月号No/47
 ☆☆☆みちしるべ☆

◎襖開け寝息を感じそっと去る

この句の前の句と共に、作者のご主人への心配りを詠まれた句だと拝見する。
ご主人の寝室を覗いて、ご主人の寝息にホッとして自分も床に入る
という作者の姿が目に浮かぶような句だと思う。 
     ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

原 静寂な曇り日眺め柳を詠む

下五の「柳を詠む」の省略、多分「川柳」と詠まれたかったのだと思いますが、
無理があります。ここは、「一句」とすれば良いと思います。

添 静寂な曇り日眺め一句詠む
不揃いのガラスコップが笑う席   飛田陽子選(広島県)  課題吟『ガラス』   
カレンダー表紙をはがし気も変える  佐 伯 康 子 推薦   私の好きな句(2 月号近詠より  
ハーブ湯で旅行気分のいい湯だな     淡 路 獏眠 推薦  平番句会報 (2 月句会より ) 
 まだいけるタイプの人が目にとまる
腕を組み散歩している夢の中
堀 内 け ん 選  席題『タイプ』   
 ハーブ湯で旅行気分のいい湯だな
臘梅の香に酔いたくて窓開ける
 若 山 宗 彦 選  宿題 『香り』 
 下手な歌稽古不足と言っておく 淡路獏眠  宿題『練習』 
海鼠壁(なまこかべ)とは
 かわらを並べてはりつけ,その継ぎ目を漆喰(しつくい)で盛り上げた壁。
諍い(イサカヒ)とは
いさかうこと。言い争い。口論。また、喧嘩。「兄弟の―」「―が絶えない」
雪颪(ゆきおろし)
スマッシュ=球技
平番3月号 No/47に学ぶ 
 2 月 作  品    選  者   備  考   掲載誌
 カレンダー表紙をはがし気も変える

深夜鳴る受話器をそっと取る不安

炊 き 立 て で 退 院 祝 う 米 を 研 ぐ

落ち込んだ時だけ神に手を合わす

それぞれの立ち位置からの思いやり

躓いて見えないものが見えてくる
  淡路 獏眠     平番1月 『近詠』     平番2月号 No/46     
     ☆☆☆みちしるべ☆☆☆

◎躓いて見えないものが見えてくる

上五の「躓いて」というのは二つの意味がある と思います。
まず、躓くことによって目線が変わ り違うものが見えてくる、
または、躓いて怪我を することで、躓いた人の思いが見えてくる、
とい うことです。
どちらにしても、普段では体験でき ないことによって、
違うことを知ると言うことは 大切なことだと思います。
 振袖で舞台に立った日の想い 若山宗彦選(広島県)  課題吟『晴れ着』  
コンビニが私の味方作り立て  梶 川 健 治 推薦    私の好きな句(1 月号近詠より 
 真っ白なシーツに寝せるおもてなし   淡 路 獏眠 推薦  平番句会報 ( 1月句会より )
 暖 か な 雰 囲 気 感 じ 長 居 す る  北川周興選 席題『ムード』  
 ひらひらの衣装を着れば歌いだす
菜 園 に 蝶 の 舞 う 春 共 に 待 つ
飛田陽子選  宿題 『ひらひら 』 
 手洗いとうがい実行孫の真似
真っ白なシーツに寝せるおもてなし
 淡路獏眠選 宿題『洗う』 
 追伸に本音をそっと覗かせる    ☆あんそろじー郷土誌
(中国新聞)
 
 話し合い意見は出さず文句言う    ☆第 65 回
広島市短詩型文芸大会
 
 へいばん茶房

句が浮かばない

川柳にご縁を頂き早三年を迎える。 毎月十七句を作るのがいっぱいで、とても楽し んで作句なんてゆとりは有りません。時には生み の苦しみで、川柳さえ始めなかったら楽だっただ ろうに…」、「1年続けば何とかなる」と言った弟 の言葉通り確かに毎月何とかなっています。句会 出席者の皆さんは、楽々と良い句を作って居られ ると思っていました。 そんな時、ベテランと思われる方の口から「句 が浮かばん」耳を疑った。この前も、同じ言葉を 耳にした。私だけが特別ではないのだという安堵 感。この頃は、川柳誌やネット川柳を読む事で、 モードを切り替えて作句する。句会での披講に始 まり、平番の活字となり、時に絵手紙となって、 二度三度それ以上に私を喜ばせ育ててくれる。 この先も苦しみながら、詠み続けます。
  齋 藤 千恵美
  平番2月号 No/46に学ぶ   
 1 月 作  品  選  者  備  考  掲載誌
 今年こそ追われる日々を追い払う    賀 正 ・ 丙 申  平番1月号 No/45  
 銀 杏 の 香 を 消 し た く て 探 す 水

コ ン ビ ニ が 私 の 味 方 作 り 立 て

新 曲 で 暮 れ の 掃 除 を 紛 ら わ す

小 粒 だ が 味 は 凝 縮 早 生 ミ カ ン

タブレット充電済ませ孫を待つ

回 復 期 ぼ つ ぼ つ 悪 い 虫 が 出 る
 淡路 獏眠      平番12月 『近詠』  
  ☆☆☆みちしるべ☆☆☆

◎コンビニが私の味方作り立て
夫婦二人の生活となると、時々料理の手を抜いて見たくなる時もあるだろう。
昔ならば、手立て はなかったが、今では、コンビニに行けば、
大概 の物が出来たてで手に入るようになっているの だ。
   ★★★平番ワンポイントアドバイス★★★

原  干し柿の頃合い見る度気が引ける

中の句の「頃合い見る度」が八音字で字余りに なっています。
ここは、「頃合い見れば」とされる と字余りを解消できます。

添 干し柿の頃合い見れば気が引ける
地震かと思えばダンプ走り去る  松岡登代子選(広島県) 課題吟『揺れる』 
気 が 騒 ぐ 友 の 旅 行 と 青 い 空   石 田 素 風 推薦   私の好きな句( 12 月号近詠より 
 特売に浮足立ってまとめ買い  淡 路 獏眠 推薦 平番句会報 ( 12 月句会より )
 今の猫ねずみは捕らず球を取る  豊田 芳香 選 席題『役に立たない』 
 変わりなく沈む夕日に手を合わす  若山 宗彦 選 宿題 『夕日 』
 成り行きで安請け合いし泣いている
特売に浮足立ってまとめ買い
淡路 獏眠 選   宿題 『間抜け』
胼胝(たこ)= 皮膚の一部が堅く厚くなって盛り上がったもの 
姦しい(かしましい)
?む(つかむ)
恙無く(つつがなく)
遡上(そじょう)
燥(かわく ソウ) 蔓(つる)
剥く(むく)
freedom(フリードム)=自由
平番1月号 No/45に学ぶ 

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