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法 話
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【 私の如是我聞 】
第21回
選択
(
せんじゃく
)
の本願
更新
平成25年5月
私どもの浄土真宗では、
親鸞聖人
(
しんらんしょうにん
)
を
宗祖
(
しゅうそ
)
と
仰
(
あお
)
いでいますが、 その親鸞聖人が、
恩師
(
おんし
)
と仰いでいらっしゃるのが
法然上人
(
ほうねんしょうにん
)
です。
法然上人は、親鸞聖人と同じように若いときに出家され、
比叡山
(
ひえいざん
)
できびしい学問と修行をされました。
長い
求道
(
ぐどう
)
の生活にもかかわらず、 自身の救われる道が見出せず、苦労を重ねられました。
そして、四十三歳のときに、ついに、
中国浄土教
(
ちゅうごくじょうどきょう
)
の
祖師
(
そし
)
、
善導大師
(
ぜんどうだいし
)
の 『
観経疏
(
かんぎょうしょ
)
』に お会いになりました。
そしてどんな人でも、念仏すれば、如来の本願力によって、必ず浄土へ往生できると説かれているのに気づいて、 お念仏の道に入られたのでした。
以来、法然上人は、ひたすら「南無阿弥陀仏」と、お念仏をとなえつづけ、 人々にもおすすめくださいました。
法然上人によれば、阿弥陀如来は、 「
平等
(
びょうどう
)
の
大悲
(
だいひ
)
」にうながされ、すべての人々を平等に 救おうと
思
(
おぼ
)
し
召
(
め
)
されました。
そこで、特にすぐれた人しか歩むことのできない、
自力
(
じりき
)
の
難行
(
なんぎょう
)
を選び捨て、誰れでも歩むことができ、 しかも、最もすぐれた「行」である
他力
(
たりき
)
の お念仏を選び取り、「私を信頼してお念仏するものは、善悪・賢愚のへだてなく、必ず救う」という、願い (
誓願
(
せいがん
)
)をおたてくださったといわれています。
そのことを誓われた第十八願を、法然上人は
選択本願
(
せんじゃくほんがん
)
と名づけ、自力を捨てて 他力をたのむ念仏を、選択本願の念仏と名づけられました。
そして、この「願い」にしたがって、ひたすら念仏申すことこそ、 如来さまのご本意にかなったまことの生き方であると、教えてくださったのです。
こうして、愚かな私が救われる道は、如来さまが大きなお慈悲によって選び取り、与えてくださったお念仏よりほかにないことを、 お知らせくださったのが、法然上人だったのです。
上人の仰せにしたがって、お念仏申せば、私のような愚かなものを、救おうと願ってくださった如来さまの 深いお慈悲が、本当にありがたく味わわれます。
お念仏の、深いおこころをうけとらせていただき、心静かに、お念仏をとなえさせていただきましょう。 南無阿弥陀仏・・・・・・。
では最後に、ご一緒にお念仏申しましょう。南無阿弥陀仏・・・・。
※『朗読法話集(第一集)』(本願寺出版社 1,300円 電話 075-371-4171)
読経だけでなく、少しでも、み教えを味わっていただけるようにとの願いから、本願寺から刊行されました。
※本書は「仏の教え」「浄土真宗の教え」「特別法話」「荘厳・仏事・作法」の四種類に分類しています。一つの法話で ひとつの内容を味わっていただけるよう編集されています。
※ご法座の最後は、「では最後にご一緒にお念仏申しましょう」といって、一同がお念仏を申しながら、 合掌礼拝して終了します。
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