契約時のチェックポイント


 「これから契約なのだが,欠陥住宅をつかまないために注意することはどんなことか。」
という問い合わせをよくいただきます。
 しかし,欠陥住宅が生まれるのは「施工」の問題であり,契約書そのものの問題ではありません。そのようなことよりも,営業マンとの相性や見積金額で満足行く家ができるのかを問題の中心にとらえた方がよいようです。
 以前,このように返信したところお叱りを受けたことがあります。確かに営業マンが建築工事をするわけではありませんが,契約書だけを手に問題が発生した場合の対応を求めるのは無理です。
 マンションの手抜き工事でよく問題になる「しゃぶコン」(コンクリートに加水して施工性を上げ,仕入れを安く抑えて差額を収入とする)ですが,住宅の基礎でも同じような問題も考えられます。では,「しゃぶコン」によってクラックが発生し,これに対して契約書で対応するのはできませんよね。契約書にはこのような細かい施工にまで言及していませんから。
 とにかく契約段階では,見積金額で我が城の夢が全て実現できる契約書になっているかどうかがポイントです。信頼できる営業マンであれば,上手に施主の気持ちを引き出してくれます。

 よく,決算月なのでと契約を急いで迫ってくる場合があります。しかし,契約まではこちらが優位です。契約後の変更への対応は非常にクールです。「今ならお安く!」という口車に乗せられて後悔しないように。冷静に冷静に!家造りは楽しいです。この際,楽しんじゃいましょう。

 さて,契約時を振り返り,今から思えば.....という注意事項に話を移していきたいと思います。最初に断っておきますが,地域によって仕様や契約業務や施工の進行方法など色々なことが違ってくるようです。
 わが家の契約書には契約書面と契約約款,支払い表,瑕疵保証明細書,積算(何にいくらかかる),外部・内部・設備仕様書平面図に立面図,建築地案内図等で構成される非常に簡単なものでした。しかも,躯体や基礎工事は大成建設住宅事業本部との契約書,住宅設備や内装工事,電気工事などは大成ハウジング中国との契約書と分冊になっていました。銀行の融資を受ける際,なんで契約書が2冊あるの???と珍しがられ(正直に言うと取引のない銀行だったので不審がられ)ました。

1.間取りは最終決定していますか。

 木壁は自由に施工できるので関係ありませんが,PC板に変更が出るとPC 板自体もそうですが,基礎も変わってきます。PC板や基礎の変更などは総額に大きな影響が出ます。契約後に変更が起こらないようにしましょう。(契約後は大成が優位になります。わがままは契約前に必ず盛り込みましょう。)見落としがちなのは,開口部の形状は決定ですか。例えば窓の大きさを少し変更しても構造計算でNGが出ることがあるそうです。

2.基礎の形状は必ず確認を。

 基礎は専門用語も多く,建築関係者でないと分からないことばかりです。基礎はどういう施工で,どういう形状になっていて,基礎周辺はどのくらいまで掘り下げられるのかを確認します。これは住宅が完成して外構工事で「しまった!やりたかったことができない!」を防ぐためです。ただし,道路から0点進入でしかも敷地内フラットであれば関係ありません。

3.営業マンは信頼できますか。

 本当はこれが一番です。工事が始まると現場監督さんにバトンタッチですが,それまでは営業マンとの長いつきあいになります。

4.住宅設備に一定の満足度はありますか。

 住宅設備(キッチン,浴室ほか)は契約後も変更は可能です。しかし,グレードを上げると上げた分再契約金額にはね返ります。もちろん,定価ということはありませんが,値引きを要求することはできません。

5.契約金額にはどこまで含むか確認を

 契約書に盛り込まれない支払いが数多くあります。慣例として屋外給排水工事などは別のことが多いですが,金額は大きいです。何が含まれて何が含まれないかはっきりしておく必要があります。他に別途工事として,外構工事,居室照明器具,カーテン工事,造園工事.....上げればきりがないのですが,

総予算=契約書金額としてはいけません。

 目に見えないお金も必要ですから。 

おまけ.壁紙にもグレードあり。

 室内のイメージを大きく変える壁紙ですが,柄や彫り込みの大きいものは上級グレードです。積算では通常,それより下位のものが盛り込まれます。わが家では下位のもので満足していますが,一部上級へ変更し,差額を支払いました。これは金額は微々たるものですが,まあ知っておいた方が良いかと。

 

 ほかにもあると思います。しかし,営業マンが信頼できる方ならごまかしはしません。分からないことは徹底的に質問するのが良いと思います。わが家の営業マンは今から思えば気の毒に深夜0時近くまでわが家に軟禁状態のことがありました。営業は大変な仕事だと思います。それだけに,信頼できるかどうかが大きな問題ですね。


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