漢詩講座  四
古詩
漢詩を2別して、古体詩、今体詩と呼ぶ。周漢以来、発達してきた詩形で唐時代から盛んに行われた詩を古体詩と呼ぶ。

唐代から始めに於いて定められた形式、句数を一定にして、平仄を定めて作る詩を今体詩と呼ぶ。我々が今から「作詩」するのが今体詩である。例外として宋代に発達した「詞」は今体詩の平仄も異なり、句形もことなり、漢詩と言えば今体詩を指す。

今体詩とは、律,排律、絶句の三体」を称する詩である。古体詩とはこの三体以外の詩を指して言う。古詩と言う中に二種類の区別があり、その一に「古詩」その二に「楽府」がある。

古詩を作るにはz良く古詩を読む必要がある。古詩は句数も多く、因って思想も豊富でなければならない
古詩の作詩法に『古詩韻範』がある。武元登登庵の著したもの。

今体詩
道を説くもの必ず、孔子,孟子を説く。詩を論ずるもの先ず、李白、杜甫を言う。古今爾来、李・杜の優劣について盛んに論議されてきた。清の乾隆帝は李白は諷逸。杜甫は沈鬱ではあるが、これは境遇、性格、の相違からであり、二家は異曲同工。塗を殊にして帰を同じくするものである。優劣を分つべきで無い。と断言した。

模範とすべき古人の詩

唐代の詩は燦然と輝き、詩人も煌めく星の如く後人が近寄り難い佳作が多い。唐代より後世になれば、なるほど、詩中の用事、用典が多義にわたる。精細に研鑽することは困難である。必ずしも一言双句、明瞭に解釈する必要は無い。と言はれてきた。要はよくその体格、声調を考慮し、内容とする思想、興致をよく味得することであると説く。

格と調

詩には品格が重要となる、調とは音調、即、詩の持つ調子と響きである、古人曰く『格は須らく雄健なることを要し、調は爽朗であることを尊ぶ』詩を学ぶ者は唐代の最高のもの、その格調をよく会得することが必要。唐詩は音楽との関係上、格調正しいが、模倣はすべきでない。宋代の詩は精霊を重んじ、詩のもつ内容の霊活を貴んだ。因って格調は唐代に及ばない。

換骨奪胎法
初学者は先ず換骨奪胎から詩意工夫すべきと思う。詩を見れば其の人の品位があらわれる。二、三の作詩をみれば、其の作者の実力も解かる。創意工夫が重要となる由縁。比喩し、これは唐詩、宋詩の詩調だと言う。決して誉められた言葉でない。




      
 Copyright (C) 2001-2005   石九鼎の漢詩館
       thhp://www.ccv.ne.jp/home/tohou/gouza4..html
      このページへのリンクはj自由です。無断コピーは禁止します