○○○ 示東方館諸士 曽携書剣走風塵。 曽つて書剣を携え 風塵を走る 唾手青雲果那津。 手に唾する青雲 果して那の津ぞ 今是昨非私自愧。 今是 昨非 私に自ら愧じ 虎山猴水一閑人。 虎山 猴水 一閑人 【語意】 〇 題目: 東方館諸士に示す。 〇 書剣: 書物と剣。昔の文人が常に携帯したもの。転じて、必要不可欠なもの。 ○ 風塵: 煩わしく、物事のたとえ。浮き世。世間の俗事。 ○ 走: 歩く。渡り歩く。 ○ 唾手: 手に唾す。手のひらににツバする。 ○ 青雲: 立身出世しようとする望み。 ○ 津: 渡し場。転じて、重要な場所。 ○ 今是昨非:今日現在の方法・事が正しく、昨日・過去のそれは間違いであった。今までの過ちを始めて悟った時の言葉。(陶淵明;帰去来辞) ○ 私:ひそかに。ひそか。 ○ 虎山 猴水:虎山⇒広島市にある”比治山”一名を臥虎山と言う文化文政時代は虎が臥している様態であったからの由来。今現在は樹木鬱蒼としてその姿は無い。 猴水:広島市比治山したを流れる”猴喉川”。(句中対として語句を整えたもの) Copyright (C) 2001-2010 石九鼎の漢詩館 http://www.ccv.ne.jp/tohou/is_2.htm このページへのリンクはj自由です。無断コピーは禁止します |