追陪呂南兄訪周南吟社席上一賦

周洋瀲艶鏡如春。    周洋 瀲艶 鏡 春の如し
笠戸島辺煙景新。    笠戸島辺 煙景新なり
海閣来陪詩酒會。    海閣 来たり陪す 詩酒の會
吐将清韻一堂親。    清韻を吐き将って 一堂親しむ

  
 【語意】 呂南兄に追陪し周南吟社を訪い席上一賦す
     ○ 周洋: 周防灘
     ○ 瀲艶: 水の満ちるさま。また、細波の連なるさま。
     ○ 笠戸島: 山口県下松市沖合いの小島。
 




    聞立鼎先生「初学記」唐徐堅等著恵贈一賦

知命居諸可奈何。   知命 居諸 奈何と可べき
移将凍筆幾嘘呵。   凍筆を移し将つて幾たびか嘘呵たり
魯論抽読按詩品。   魯論 抽読 詩品を按ず
注疏千年亀鑑多。   注疏 千年 亀鑑 多

  【語意】 聞立鼎先生「初学記」唐の徐堅等著の恵贈を謝し一賦する
   ○ 知命: 天命を知る。
   ○ 居諸: つきひ。光陰。
   ○ 魯論: 論語。漢代、「論語」に斉論・魯論・古論・の三種のテキスト
     があり、魯論は魯国に伝わったもの。現在の「論語」はこの
     系統に属する。
   ○ 注疏: 本文の解釈を注と言う。注をさらに詳しく解釈したものを
     疏と言う。
   ○ 亀鑑: 手本。模範。



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