年頭雅集

粧點盆梅不著塵。      粧點 盆梅 塵を著けず
和風暖日恰良辰。      和風 暖日 恰も良辰
宗師講説詩門祕。      宗師の講説 詩門の祕
壁上御題香墨新。      壁上の御題 香墨 新なり

  【語意】年頭雅集
    ○ 良辰: 日がらがよい。おだやかで気持ちのよい日。
    ○ 秘: 奥深くて容易に知ることのできない場所。




          梅天漫成

蕭蕭霖雨鎖窓過。      蕭蕭たる霖雨 窓を鎖して過ぎる
湿尽琴書愁恨多。      琴書を湿め尽くし 愁いて恨み多し
時聴鳩呼残夢醒。      時に鳩呼を聴き 残夢 醒め
吟牀奈此午寒何。      吟牀 此の午寒をいかんせん

 【語意】 梅天漫成
   ○ 霖雨 (りんう): なが雨。三日以上つづく雨。
   ○ 琴書 (きんしょ): 琴と書物。転じて、詩人のだいじな書籍。
   ○ 鳩呼(きゅうこ): 鳩は雨が降る前には婦を追い退け、晴れると
      婦を招くから、その声によって晴雨を占うことができると言う。 
     (欧陽脩・鳴鳩詩。天雨止、鳩呼婦、鳴且喜、婦不亟帰、鳴不已。)


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