呂山先生詩註為業懐旧 

注疏三年坐徹明。    注疏 三年 坐して明に徹す
措辞仰止養心誠。    措辞 仰止 養心 誠なり
正知詩格少陵調。    正に知る 詩格 少陵の調
豈若剛腸孰敢争。    豈に若かん 剛腸 孰か敢えて争うや

 【語意】呂山先生の詩註業と為し旧を懐う
  ○ 注疏(ちゅうそ): 本文の解釈を注と言う。注を更に詳しく解釈したものを
     疏と言う。
  ○ 措辞(そじ): 詩文などのことばの使いかた、配置のしかた。
  ○ 仰止(ぎょうし): あおぐ。したう。
  ○ 養心(ようしん): 善良な本心を育てあげる。
  ○ 少陵: 杜甫。




       秋夕閑吟

澹然詩思満吟寮。    澹然たり詩思 吟寮に満つ
何処木犀香気包。    何処か木犀 香気 包む
月露風雲非我分。    月露 風雲 我が分に非らず
偏披草稿作推敲。    偏に草稿を披て 推敲を作す

  【語意】秋夜閑吟
    ○ 澹然(たんぜん): 静かで安らかなさま。無欲なさま。
       (荘子・天下。澹然独与神明居)
    ○ 吟寮: 書斎
    ○ 月露風雲: 無用な閑文字。



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