見贈桐島薫子先生『唐代婦女・王蘊秀考』賦此道謝
            併題晩唐詩人考・李商隠・温飛卿・杜牧考察比較
                                                       
慨世憂時物化遷。    世を慨し 時を憂い 物化遷る
非無窮厄問因縁。    窮厄の因縁を問うに無きに非ず
意中獺祭生才藻。    意中 獺祭 才藻を生ず
正値義山騎鶴年。    正に値う 義山 騎鶴の年


 【語意】
   ○ 物化: 萬物の変化。物の変化すること。転じて(荘・齋物論)
      人の死去を言う。
   ○ 窮厄: 生活がゆきずまり、思うとをりにならない。
   ○ 獺祭: (だっさい)獺祭魚。詩文を作るのに、多くの参考書を
     並べて調べること。 
     【談苑】李商隠為文、多検閲書冊、左右鱗次、号獺祭魚。
   ○ 才藻: 才知と文藻。
   ○ 義山: 李商隠、字を義山、。
   ○ 騎鶴年: (騎鶴上揚州)多くの願望を一身に兼ね満たすこと。
      転じて、実現しないこと。
   ◇ 著者、桐島薫子先生は先年”「晩唐詩人考・李商隠・温飛卿・
     杜牧の比較と考察」を著作され今、「唐代婦女・王蘊秀考 
     詩歌と正史『旧唐書


     ・『新唐書』が伝える人物像の懸隔をめぐって」の一冊を恵贈され
      拝読のち此に謝して一賦。

              


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