石九鼎の漢詩>9>


    ○○ 呂山宗師見似一詩次瑶韻以酬 

涼風吹暮鬢飄蕭。    涼風 暮に吹き 鬢 飄蕭
歩到郊墟意転饒。    歩して郊墟到れば 意 転た饒し
秋興撩詩欲無尽。    秋興 詩を撩み 尽き無んと欲す
莫令熱客聴寒蜩。    熱客をして寒蜩を聴かしむ莫れ




【題目】 呂山宗師一詩をしめすを見て瑶韻に次し以って酬いる。
  ○ 涼風: うすら寒い風。 
  ○ 饒: (ジョウ) ゆたか。
  ○ 撩: (リョウ)いどむ、しかける。
  ○ 熱客: 暑さをおかして、訪れた客。転じて、権勢ある人にこびる俗人。
  ○ 寒蜩: ひぐらし。秋に鳴くせみ。

     


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