精　所 森精所名秀業字子勤一，字淳平尾張人文政九年丙戌生 　　　　　　鴨�漉L感 晩風吹涙易滂沱。　　　　晩風　涙を吹いて　滂沱たり易し 枯葦秋寒水自波。　　　　枯葦　秋寒して　水自から波だつ 浩蕩難尋前度夢。　　　　浩蕩たり　尋ね難し　前度の夢 当時鴎鷺已無多。　　　　当時の　鴎鷺　已に多く無し 　　　　　　秋江話別図 鯉魚風裏酒方醒。　　　　鯉魚風裏　酒方に醒 秋柳夕陽無限情。　　　　秋柳夕陽　限り無きの情 残笛一声人已遠。　　　　残笛一声　人已に遠く 芙蓉紅落水盈盈。　　　　芙蓉　紅落　水盈盈 　　　　　戯題自真 毛骨灑然離俗塵。　　　　毛骨灑然たり　離俗の塵 当年費子即前身。　　　　当年の費子　即ち前身 広眉大口君須認。　　　　広眉　大口　君認む須し 我是嘉州句裏人。　　　　我は是れ嘉州句裏の人 　　　　　　得内子書 一封書信夢依依。　　　　一封の書信　夢依依たり 遠寄相思併寄衣。　　　　遠く相思を寄す　併せて　衣を寄せる 見説痩吟亭下地。　　　　説くを見る　痩吟　亭下の地 春来和雨種当帰。　　　　春来　雨に和し　当帰を種ること 　　　　　　離魂 離魂如水沓難招。　　　　離魂　水の如し　沓として　招き難く 南浦秋風易寂寞。　　　　南浦の秋風　寂寞し易すし 惆悵美人今不見。　　　　惆悵す美人　今　見ず 竹寒蘭痩雨蕭蕭。　　　　竹寒蘭痩　雨蕭蕭