| 中国歴代女子詩選 明代女子七言律詩選 途中怨 徐氏女 萬水千山去路? 萬水千山 路を去り?す 青鞋踏破幾層沙 青鞋 踏破す幾層の沙 登山絶頂重逢嶺 登山 絶頂 重ねて嶺に逢う 渡水尤深又復涯 渡水 尤も深く又 復 涯 雁信只伝夫與子 雁信 只伝う 夫と子と 魚書難寄母和爺 魚書 寄せ難き 母と爺と 回頭遙望郷関処 頭を回らし遙に望む郷関の処 雲下峰前是我家 雲下 峰前 是れ我が家 教坊献詩 鉄氏長女 教坊脂粉洗鉛華 教坊 脂粉 鉛華を洗う 一片関心対落花 一片の関心 落花に対す 旧曲聴来猶有恨 旧曲聴来 猶を恨み有り 故園帰去已無家 故園 帰去 已に家無く 雲鬟半挽臨粧鏡 雲鬟 半ば挽て粧鏡に臨めば 雨涙空流湿緯紗 雨涙 空しく流れ 緯紗を湿らす 今日相逢白司馬 今日 相い逢う 白司馬 尊前重與訴琵琶 尊前 重與 訴琵琶に訴う 教坊中呈原問官 鉄氏次女 骨肉相残産業荒 骨肉 相残 産業荒れる 一身何忍去帰娼 一身 何ぞ忍ばん去帰の娼 涙垂玉筋辞官舎 涙垂 玉筋 官舎を辞す 歩飲金蓮入教坊 歩飲 金蓮 教坊に入る 覧鏡幸無傾国色 覧鏡 幸い傾国の色 無く 向人休学倚門粧 休人に向て学を休む倚門の粧 春来雨露寛如海 春来 雨露 寛く海の如し 嫁得劉郎勝阮郎 劉郎に嫁し得るは阮郎に勝る 送弟就試眷官 沈氏 自少離家侍禁閨 少より家を離れ禁閨に侍す 人間天上両依稀 人間 天上 両ｔながら依稀たり 朝迎鳳輦趨青瑣 朝には鳳輦を迎え 青瑣を趨し 夕捧鸞書入紫微 夕べには鸞書を捧り 紫微に入る 銀燭焼残空有涙 銀燭 焼残し空しく涙だ有り 玉釵敲断竟無帰 玉釵 敲断し竟に帰る無し 年来望爾登金籍 年来 望爾 金籍に登る 同補華蟲上袤衣 同じく華蟲を補い袤衣に上る 春晩自適 林氏 抛却銀鍼到小庭 銀鍼を抛却して小庭に到る 遣情無奈獨傷情 情を遣わし奈んとも獨り情を傷しむ無し 高低別院鞦韆秋 高低 別院 鞦韆の秋 遠近人家笑語声 遠近 人家 笑語の声 黄鳥暁寒蔵翠柳 黄鳥 暁寒く 翠柳を蔵し 緑苔春尽点紅英 緑苔 春尽き 紅英を点ず 一年好景仍孤負 一年の好景 仍を孤負す 堪歎嫦娥老此生 嫦娥を歎ずるに堪えたり 此の生を老いる 至淮陰 陳氏（李公昴妻） 淮河西畔泊行舟 淮河 西畔 行舟を泊す 野蓼汀花対客愁 野蓼 汀花 客愁に対す 帆影遠随波影滅 帆影 遠く波影に随して滅す 櫓声低逐浪声流 櫓声 低く浪声を逐うて流れる 雲横遠岫千林晩 雲は遠岫に横たわり千林の晩 雨過長堤両岸秋 雨は長堤を過ぎる両岸の秋 最是煙波好風景 最も是れ煙波 好風景 白蘋深処浴軽鴎 白蘋 深き処 軽鴎浴す 湖曲 朱静庵（明） 湖光山色映柴扉 湖光 山色 柴扉に映ず 茅屋疏籬客到稀 茅屋 疏籬 客の到ること稀れなり 間摘松花醸春酒 間に松花を摘み春酒を醸す 旋栽荷葉製秋衣 旋に荷葉を栽し秋衣を製す 紅分夜火明書屋 紅 夜火を分ち 書屋を明らかにし 緑漲晴波没釣磯 緑 晴波に漲り 釣磯に没す 惟有渓頭双白鳥 惟だ渓頭 双白鳥あり 朝朝相対亦忘機 朝朝 相い対し 亦 忘機す 香奩冬詞 孟淑卿（明） 黙坐深閨恩有餘 黙坐す深閨 恩 餘り有り 霜威漸覚襲衣裾 霜威 漸やく覚える襲衣の裾 青綾被冷虚鴛夢 青綾 冷やかに鴛夢を虚す 紫塞天寒断雁書 紫塞 天寒 雁書を断つ 竹葉舞風侵戸響 竹葉 風に舞い戸を侵して響く 梅花和月上窓虚 梅花 月に和して窓に上りて虚し 双蛾争似庭前柳 双蛾 争うに似たり庭前の柳 蝋尽春来忽又舒 蝋尽き春来り忽まち又 舒びる 2004/03/07 Copyright(C)1999-2004 by Kansikan AllRightsReserved thhp://www.ccv.ne.jp/home/tohou/rek25.htm 石九鼎の漢詩舘 無断で複製・転載することを禁じます |