清明上河図>17
                 清明上河図・17
                  独断・清明上河図を旅す


車輪屋の筋向いの軒先では、路上に坐った商人を囲んで人々が何やら説明を聞いているようだ。もの売りの老人は品物を片手に集った人々に解釈をし物を売りつようといているらしい、みんな、興味があるらしく、左側に立つ男が手を差し伸べている。

この界隈の路上には、いろいろな商人がいる。当時の開封の模様を「東京夢華録」は仔細に伝える 曰く、御街をまっすぐ南下して、州橋を渡ると、両側はみな民家である。通りの東には車家と炭張家の酒店があり、その次は王楼山洞という梅花包子の店、李家の香料店、曹婆婆の肉餅店、李四の分茶店である。

朱雀門通りの西まで来て橋を渡ると、すぐ西へ進む大通りになっていて、その通りの南は遇仙正店という酒店である、「正店」とは酒の卸小売りとともに、酒席と宴会場を開設していた。

店の表には楼閣があり、裏手にテラスが有るので、都の人は「台上」と呼んで、この店こそは第一等の酒店である。銀瓶酒が一本七十二文、羊羔酒が一本八十一文もする。



             


清明上河図は清明節で賑わう街を描いているのではない。清明節らしい風景は但だ2,3ヶ所にすぎない。当時の開封の街の物流の流れ、開封を中心とした、都市生活〜繁栄する港町を描いている。画巻では物流する交易都市が中心に、描かれていることに気ずく。

街行く人々の職業の多さに驚く。と言っても最大は物資を運ぶ船団、陸上では、驢馬、馬車、荷車 これらを取り巻く商人と問屋街。多種多様の商売人に驚く。酒亭、一膳飯屋らしいき簡素な店、屋台、旅館、町なかの関税所、絹織物店、香料店、質屋、町なかで今でも見られる、占い師。

◇馬行街を北に行けば、小貨行・時楼・「大骨」傳薬舗があり、更にまっ直ぐ行き、突き当たりった所が、旧封丘門である。この両側は御典医や薬屋が並んでいて、産婦人科などである。その他、香料店や官員のお邸など・・・・・・・・いちいち書くまい。 孟元老は仔細に開封の町を示す。


              


三方が道路に面している町の中、珍しく女性が見られる、母親が子供を抱いて佇む。客待ちであろうテ−ブルには何も無い。



参考資料:東京無華録。
   孟元老 著。
入矢義高・梅原郁 訳注





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