中国歴史紀行 (108)       鎮国寺

平遥県の北方15km、太原の南西85kmにある。同蒲線の洪善駅から1kmの所にある。周囲は樹木が鬱蒼とし寺内に槐の木が2本あった。木は傘の如く、屈曲してその形状は古趣に富む。山門と万佛殿とからなり、山門には天王の塑像4体があり天王殿と言う。

通ると左右に鐘楼と鼓楼が対峙する。鐘楼は金代の1145年製の鉄鐘がある。この鐘の音は数里に響き聞こえると言う。前院の北がわに万佛殿があり、東西の両歩廊に20個余りの石碑があった、多くは寺史を記載する。

後院の東は観音殿。西は地蔵殿。正面は三佛楼。三佛楼に明代の壁画が残っている。仏壇に佛・弟子・
菩薩・金剛力士・供養人などの塑像11体が安置されている。

容貌が豊満で、全身がゆるやかに屈曲している。敦煌の唐塑と共通した風格が窺われる。三佛には釈迦の故事を描いたよく保存されている。明代壁画の傑作とされる。

          


10.2.2003


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