中国歴史紀行>11>陳家祠 

    陳家祠

陳氏書院とも言います。広州市中山八路にあります。清朝の光緒16年(1890)に着工し、  同20年に落成しました。広州の有名な祖廟(一族の者が祖先を祭る所)間口柱閧T間で、3つの(院落)からなり9堂6院を有して敷地は約1万u余りと言われています。

厳粛な気持ちさせられる建物の配置、荘厳で且つ雄大の構え、精巧な装飾、華麗で威風堂々としていることで知られています。

此では中国の伝統建築様式を見ることが出来ます。又、広東地方独特の工芸品に富み、建物の上下、内外に木彫、石彫、磚彫(煉瓦に彫刻したもの)、土偶、陶器で作った塑偶、鋳鉄工芸などの装飾を施しています。特に瑠璃製の棟瓦飾りは、中国古典の故事や地方の風物に題材を取り入れています。                                            

棟飾りの背景から今にも、林黛玉・薛宝釵・賈元春・妙玉・など紅楼夢の妙齢の美女達が現れそうな錯覚に陥ります、傍らのベンチに坐し、しばし呆然とし黙して語らず。時間の経つのも忘れます。                                                     

突然、激しい瞬雨に遭いました。地元の人に聞けば南国特有の”スコール”1時間余り、これぞ ”晴天の霹靂”後はスカッーとした紺碧の大空と緑樹が眼にしみるようです。            

中心となる中軸の3つ目の院落(塀で囲った住宅様式)は、広大且つ壮大な構えで圧倒されす。体の配置は中国特有の形式で、左右が対称をなし、「虚」と「実」が交錯するかのように、又、一体となっています。広東省に現存する祠堂で最も広大で、最も完全な形をしていると言われています。                                                     

1958年に復元してからは、広東省民間工芸館として豊富多彩な民間工芸品と共に見学を楽しませてくれます。この民間工芸品館は私の感覚では「友誼展覧会」ならぬ「友誼商店」でした。 

       参考文献:広東省遊覧案内・中国文物事業管理局辞書出版・


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