中国歴史紀行 (129) 打虎亭漢墓 打虎亭漢墓は鄭州市西南45km。密県城西6kmの処にある。画像石墓と壁画墓。東西2つ墓で高大な冢が土山のような形でそびえる。1960年2月から1961年11月河南省文化局文物工作隊によって発掘された。占地面積33000uで“中華第一”の中国で現在のところ最大の東漢墓と称されている。解放前に多次の盗掘の遭受で窃盗で一空に帰していた。但し墓壁保存は好く、内容も豊富である。 豆腐を制作する完成過程の表現 西墓のほうが大きく、磚と石からなり、7室に分かれている。長さ約25m、幅約17m、墓室の南側に長さ25mの傾斜した墓道があり、墓底に厚さ50cmの木炭層がある。独特の様式の画像石刻が豊富であり、壁に図を彫っている。中でも一番興味を覚えたのは《制作豆腐工芸図》生き生きとした東漢風情の画巻きだった。東漢時期の人々が豆腐を制作する完成過程の表現があり、中国内でもこれに比したものは無いと言う。 現在発見されたものは此れが世界史上最早の豆腐に関する記載であると言う。貴重な壁画に暫し見入った。他に迎賓図。庖厨。烹飽。車両。宴飲などの図が見事に彫る。 東墓は西墓に隣接して構造もよく似ている。但し規模は少し小さい。車騎出行。舞楽百戯。相撲。其の中でも『宴飲百戯図』は壁画中の精品。長さ約7m。高さ約1m足らず。塗着の技法は熟練さを窺わせ、中国美術史上極めて高い芸術的地位を具えていると称される。 残念ながら壁画保存を保つ為洞窟内の採光は良好とは言いない。 墓室から出ると秋の夕日は釣る瓶落としさながら夕闇がせまる時刻。次の目的地、開封へと車を走らす。 2.02.2003 Copyright(C)1999-2010 by tohou AllRightsReserved 石九鼎の漢詩舘 thhp://www.ccv.ne.jp/home/tohou/tabi129.htm リンクは自由です。無断で複製・転載することを禁じます |