中国歴史紀行  (132)
       開封 繁 塔

繁塔は開封市東南の郊外にある。郊外と言っても町はずれと言った場所である。隴海線が走っている繁塔に近い場所に車を駐車させてくれた。下車後、隴海線の踏み切りでない所に老若男女、自転車を抱えて渡っている。少々心配だが人の流れに従い線路を渡る。

道路地図を片手に路地の左右をキョロキョロ探すこと、10分足らずで目的地、繁塔が眼前に現れた。受け付けの老人が、胡散臭そうに入場券を渡してくれた。繁塔簡介を入手し前門に立つ、何と不思議な塔である。巨大な塔が三層で切断され、その上部に七層の小さな磚塔がチョコンと鎮座する。下部の塔は太平興国2年「977年」に建立されたと言う。繁台に建っているので繁塔と言う。

聞くと看ると大違い!。六角形の楼閣式磚塔。塔の外壁面が素晴らしい!暫し見惚れる。この塔も黄河の氾濫によって基壇が埋没し、現在の高さは31.67m、底基の一辺が長さ14.1mと言う。、開封市に現存する最古の建造物だと伝える。

壁面に佛龕があり、仏像が浮彫されている、その数、1000を超すと言う。釈迦、文殊、十二臂観音、十六羅漢など逸品。塔身は内外とも三層。塔内に木造の床と階段があり、三層まで上ることが出来る。各層とも二室に仕切られ、階段は別個についていて、外に出るようになっていた。

開封にこのような貴重な佛塔が在るとは想像しなかった。百聞は一見に如かず。身を以ってっ感じた。交通のアクセスが課題。周辺を整備すれば観光客増大が見込めるのに残念だ。周りの環境も問題有りそうだ。


             

             
      
              壁面全体に様々の仏画は圧巻の一言に尽きる。



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