中国歴史紀行   (44)

 石 林(せきりん)

昆明〜石林、80km。8,00出発、土地が赤褐色に変る。此では黒い肌が美人とされている。

雲南省昆明市の南東127kmの路南イ族自治区にある。岩石が林立して正に奇観である。4年前に訪れて2度目、正面の周りに人口池が設備され全体が清爽とした感じになっていた。2億7000万年前の古生代石炭紀には、この地域は海の底であったと伝えられる。面積2.4万ha余りで、大石林・小石林・外石林・芝雲洞・奇風洞・黒松巌・蔵湖などからなる。

現地ガイドを連れて廻ることにした。約50名位のガイドが2,3ケ所に分散して集り、観光客の指名を待っていた。(1)普通語ができる女の子。(2)少数民族独特の顔立ちの女の子。(3)衣装が赤系統(4)眼元がハッキリして写真映りの良さそうな子。全員が一斉に視線を向けてくる。「”普通話”が出来る人はいますか?」 「皆、出来ます」とそれぞ言う。14,5名の中から(1)の18歳、イ族の女性にガイドを頼んだ。名は「卒」さん。色黒の美人。選ばなかった女の子には、申し訳なかった               
               

ガイド料40元を先払い。「石林風景名勝区管理局」「発票専用章」の紙片兼領収書を渡された。遊歩道の5カ所でガイドが、この複写の一枚の紙切れを出す、係員がサインをしてチェック「決められた遊歩道をガイドするか、どうか、不正防止のためらしいヮ」小周が教えてくれた。

古生代に形成され、発達した典型的なカルスト地形をなし石灰岩からなる石峰・石柱・石芽・鍾乳洞・石筍など、奇岩怪石がさまざな姿態をなす。浅黒い巨大な石峰と石柱が青空を突いてそびえ 遠望すると鬱蒼と生い茂る森林のような壮観をなすので石林と言う。



                 
          

           (2)石林景勝中もっとも景観をなす。


石峰・石林の高さは数mから30m〜40mとさまざま。当地に住む少数民族が美しい伝説の主人公に見立てて語り継いできたもが多い。特に気に入ったのは蓮花峰と阿詩瑪石,路南い族自治区に一画で,周辺にイー族の一分支であるサニー族が居住している。
                                        
            
          

              (3)中央の石林の上部分が石林風景遊覧名勝のシンボルマーク



阿詩瑪あはサニー族の美しくて賢く勇敢な少女で,悪覇地主の横暴に対し抵抗した,阿詩瑪の化身とされる,その石は十数メートルの直立石で,籠をおった少女の姿と,たおやかな佇まいを見た。

イ族の少女が此で少数民族の恋歌を披露してくれた。その音色が洞窟いっぱいに広がった。石林を訪れる国別をガイドに聞いてみた、「日本人客が一番多い」と答える。さらに、”日本人の青年と此処の少数民族の女性が結婚して今、上海に住んでいます!”恋はどこにも芽生える。 ガイドは無料だと言って、茶室に案内し昆明特産の”お茶”7種を試茶させてくれた。お茶をたてる少女は曰く、”此処は高地ですから80゜Cで沸騰します!”民族茶室でお茶を堪能し外に出た。

2007・10・7



           

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