中国歴史紀行>6>大鴈塔
大雁塔
西安市・市街南方4kmの慈恩寺にある。南向きの門が入り口。両サイドに鐘つき堂があり東と西の両側に廂房が並んでいて中央は花壇。春は牡丹。夏は薔薇が咲き。訪れた人びとを心和ませてくれる。
慈恩寺は唐の第三代高祖(在位618−626)が母の文徳皇后の冥福を祈り創建したものである(648) 『慈恩寺三蔵法師伝』によれば ”在る日 摩掲陀国のある寺に鴻の群れが飛来したが、その群れから雁が一羽地上に落下し死んだのを僧が怪しみ、その雁を菩薩とみなし、埋葬して塔を建立。ちなんで大雁塔改称した”とある。玄奘三蔵法師(600−664)が645年インドから経典を保管するため高祖の援助で建立。 文献によると、当時は13院の寺坊があったとある。
玄奘は、此の寺坊で十一年間、経典の漢訳に専念した。その著『大唐西域記』は当時のインドや西域の地理、風俗を知る重要な文献とされている。大雁塔入り口には唐時代の書家『ちょ遂良』(太宗に書の指導をした)の記した碑がある。『大唐三蔵聖教序』。文献によると則天武后の頃、六層であった塔を 4年の歳月をかけて十層に増築した、とある。
唐代の塔は壊れて後唐930-933)に修築されて現在の七層の 塔となった。 塔の底辺は25m四方。塔の高さ64m。七層まで登ることができる。層上からの眺めは壮観であった。
29/03/2000
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