2010夏
卯月
今年も新入○○の季節がやって来た。勿論新入生だったことはある。だが、新入社員というのは経験したことがない。幸福なことだろうか、それとも不幸なことだろうか、一生経験することもないだろう。その俺にとっては全く縁のない話だ。でも不思議なもので遠い世界の話は興味が湧いたりする。この時期決まって入学式とか入社式をテレビでやっている。みな神妙な面持ちで退屈な式に臨んでいる。感心すること仕切りだ。何をみな考えているのだろうか。でも人生の区切りを大事にする人間はやはり偉いものだと今更思ってみたりする。思えば、俺は式が嫌いで中高大と卒業式は何時も家で寝ていた。恩師に感謝せず、友人に感謝せず、親の恩にアダで報いる。未だに人生の区切りをつけていないのだろう。敬愛する田山氏が「半端な人間は何時も半端なことをする」と述べていた。まさに俺がそうである。だが、一方で氏が言っていたように普通の生活が普通に出来ない人間もいるということだ。それは言い訳なのだろうか。俺にはわからない。どうせ普通の暮らしができないのならば、この半端な暮らしだけは一生続けてみようか。
この頃は再びバイトが終わった後など貯玉でデジタル台をやっている。大体自分が触る頃まで残る台、すなわち一回締められて再び開けられる台は滅多にない。だが、「爽快ばちんこ美空ひばり」は珍しく長生きしてるようだ。この頃よく打たせてもらっている。この台の秀逸な点は確変中の右打ちに尽きるだろう。何とストレスなく打てることか。それほど残り時間を気にしなくても良いしリーチも面白い。そしてやはり歌をモチーフにした台は音痴な俺でも楽しめる。人目を憚りながらも口ずさむのも悪くはない。
今日もいつもの角台に付いたのは6時過ぎ。貯玉を下ろしながら打っていた僅か2回転目に降って湧いたようにひばりゾーンになり、それがお祭りモード(以下お祭り)。周知の通りほとんど冷やかしだが、今日はいきなり四つのうち選んだのが美空モード。突確だ。何度もお祭りになったが一回で右打ちになったのはこれが初めてだ。嬉しいやら驚くやらで戸惑いながら早速右打ち。しかし確変中につくづく思う。本当に京楽さんは凄い。前回冬ソナの時は意味もない確変中の長いリーチに悩まされた。だが今回それが見事に解消されている。そもそも当り確定の確変中に興味あるのは確変か通常かだ。時短中は別して、確変中に当るか当らないかでドキドキしない。だからリーチは不要。肝心なのは聴牌が確変か通常かだ。だからこのシンプルさは非常に好感が持てる。
さて、勢いある時は当然の如く次も確変。幸先や良し、今日は行けると確信したのが悪かったか…。次は101010であっさり通常。10ラウンド目の昇格チャンスに期待したがそれもなく終了。時短も当然の如く抜ける。当たりは良かったが結局ありきたりの三連荘で終了か。十分ついているが人間と言うのは欲張りなものだ。少々憮然として勝負再開。次は時短後165回転目に再びお祭り。扉が開いていきなり七変化リーチからのだから期待してしまう。そしてそれを証明するかの如く2回転目にリーチがかかり、それがいきなりひばり群+歌リーチ。「もらった!」と思う瞬間。だが、肝心の歌リーチは星三つの港町十三番を選ぶ。トーンダウンする瞬間だ。俄かに不安になるがそれでも期待をするのが人間。ボタンを力を込め押すも「ぼすっ」と言うさえない音で外れ決定。10回転そこらでお祭り終了。結局手の込んだ冷やかし、だったわけだ。その後、27回転、4回転にお祭りが来るが当然種なし。その後35回転で出玉は飲まれる。まずまずだから当然続行。続いて117回転目にお祭り。そして投資12kを超え、大した投資じゃないが、気分的に敗戦ムードになっていた頃、華王ゾーンになる。それが良く覚えていないが花札を一枚ずつ鳥が抜き去って二枚に残ったころ歌リーチに。今度は愛燦々、星四つ。歌リーチは正直星四つ半の「川の流れのように」ですら結構外すからな…。微妙だが通常絵柄だ。期待してポチっとボタンを押すと助かった。不死鳥ギミックが鶴の一声ならぬ一鳴きでめでたく大当たり。888が揃ってくれた。当然期待しながら10ラウンドを待つが昇格チャンスすらなし。当然の如く時短を抜けてしまった。こう言う時は確率の重さをにわかに感じてしまう。だが、意に相違して11回転目に祭りになり、考える間もなくモード1回転目に再び歌リーチ。この度はまたまた愛燦々がかかってくれて当たってくれた。これも三連荘。微妙なところだ。比較的早いが連荘が伸びない。こういう時はよく惜敗をしてしまう。次はなかなか祭りにさえ入らず、時短抜け後276回転目に漸く祭り。だが、当然種なし。今日は妙に祭りが連荘する。37回転目に祭りが来るとこれが徐々にモードアップして22回転目に美空祭りに。もっとも熱い瞬間だ。経験上ここから落ちたこともあるし、突確確定したこともある。息を飲んでいた26回転目にトランプがかかり助かった。終わりを選ばず、無事モードアップ。不死鳥美空祭りに。これで確定。
さて、時間の関係上二連荘以上で負けはなし。勿論やった以上は勝ちたいものだ。力を込めてもパチンコ台には通じないが、それでも気合が入る瞬間だ。ところがなかなか当ってくれない。「お祭りマンボ」は好きな歌だし、大当たり確定は気分の良いものだ。だが、持ち球が少々心細い。時間の関係上勝つためには減らしたくない。だが、なかなか当たらず42回転目に引いたお祭りがまたしても同じ不死鳥美空祭り。じりじり玉を減らして漸くプラス10回転のお祭りが無事美空モードに。出玉はなかったがこれ以上は少なくとも減らない。右打ちだ。三回に二回は確変の台。連荘は難しくないだろうと期待する。だが、期待するのがいけないのだろうか。またしても101010を引いてしまった。こういう時は当然惜しいリーチも掛からず時短抜け。その後37回転でやめておく。二箱だけ流す。結局今日は最初の三連荘が終わった時が最高出玉だったようだ。
使った玉3250発。出玉2838発
皐月
以前止め打ちのことをかいたことがあると思う。ある店が止め打ちを禁止しているとネットで批判されていた。体感機などの器具を使わず止め打ちをすること自体全く違法ではない。だが、店は客の打ち方の指定が出来る。勿論それに客が従う必要はない。だが、店は従わないことを理由に客の出入りを禁止できる。そんなことが許されるかと思うだろう。だが、法律的には許される。ただ圧倒的大多数の店はそんなことをしない。不当な差別をしたら店の評判に関わるのだ。客は店を選ぶことができる。店に行くか行かないかは客次第なのだ。駄目な店は行かなければ良い。客が来ないこと、これが店にとって一番の打撃だろう。パチンコやギャンブルは全て自己責任だ。嫌なら止めれば良いだけの話。店や人に文句を言うのは負け犬の何とやらに過ぎない。一般の人に批判されがちなギャンブル。せめてスマートに行きたいものだ。自分自身に戒める。
さて、先客は1番台にリーゼントで下に一箱で2500発位か、2番台は食事中だが、箱にスーツが置いてある。例のスーツ君か、彼は俺と同世代の人。かなり古くからこの店の常連だが、来たり来なかったりする。最近良く見かけるようになった。本業が暇なのだろうか。彼はいつも丁寧に上から下から釘を舐めるように見て廻っている。本当に釘が読めるか疑問だが、少なくとも勝率は抜群に良い。良くあることだが、釘を全台見て回り、結局座るのは前日出た台。ならば最初から座れば良いのにと思うのは要らぬ節介という物か。7番台に元サラで1000発位。8番台にはこのところ復活して調子の良い先生で下に早くも三箱を積んでいる。推定4500発くらいか。ざっと釘を見てみても残っている台はほとんどない。役の良い4番台、6番台は微妙、3番台は普通。9番台が開いているがデキ悪。10番台は閉めたまま。しばし迷う。6番の役デキにかけるか、9番の釘にかけるか。まあどちらにせよ、たいしたものでないだろう。
結局選んだのは6番台。結果から言えば役デキは良いが、釘が足りない徐々に鳴かなくなって5k取られて、SPルート4発左21発拾わせて当りなし。次はどちらか、本来ならば9番台に行く予定だったが、元サラが0番台に移動している。何となく挟まれるのは嫌で3番台に移ったのが本日の大敗の原因。3番台確かに鳴くのだが寄りはそれほど悪くないのに拾わない。役デキを調べようにも普段は二発に一発は拾うのに今日の今の時点では5発に一発も拾わない。3kで50回以上鳴いているのに拾いはたった9発でしかもそれほど役デキは悪くない。実際2発目で3Rで当る。だから続行してしまった。その後拾い始め、左7発目が当り8Rだが、得てしてそういうもの、正体を現し拾っても拾っても即効でアウト穴に。デキ悪の本領発揮だ。打っていて足りないのが分かる。本来9番台に移動すべきだろう。分かっているのに3番台を打った自分の正当性を否定するのが嫌でじゃぶじゃぶと金を使い続ける。そして漸く右4発左31発目が漸くXに決まり待望の16R。だが、この台に出す力は最早残っていなかった。その持ち玉は右3発左12発目が外れてなくなってしまった。出玉で40回も鳴かなかった。今はこれまで。
その後4番台とかで小額寄付するも3R一度のみだった。1番のリーゼントはほぼ4000個持って引き上げ、元サラは放浪中。先生はほぼ最初の出玉。16k使って漸く9番台に。結局打つのだから度し難い。さて、1.5kの左2に本日なかなか当らないSPルート一発目が漸く当って8R。そして珍しく2発目がXに来て16R。これでやっと使いが終わった。情けないことに本日最高出玉1300発。結論から言えば今日この出玉を超えることはなかった。その後左8発目、右1左5発目と当るが全て3R。その後8R二回を挟んで徐々に減っていき、さらに3R二連荘。残り300発を切り早くも帰宅モードになった時に左8発のSPルート2発目が決まって16R。さらに左3発SPルート2発目がじりじり廻ってXに来て8R。ほぼ最初に戻るも決して越えられない。次に計18発でまた3R。その後16Rもまたまた嵌って右2発左37発で3R。その後連荘するが、得てしてこういうもの3R。その後嵌って減っては16Rが来るが、万事休す。頼みのSPルートに初めてのことだが、58発も拾わせて一度も来ず、当然左でも当らず持ち玉消滅。過ちを認めないものには神様も味方しないだろう。勝負に負けて試合に大敗した一日だった。
使った金 17.5k 出玉0
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