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春夜聴雨
春夜隔簾聴雨時。 春夜 簾を隔てて 雨を聴く時
随風潤物興無涯。 風に随い物を潤し 興 涯無し
偏憶明朝花影畳。 偏に憶う明朝 花影の畳むを
此情況有少陵知。 此の情 況んや少陵の知る有り
○; 少陵=杜甫。
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訪嫁洲詩碑
昔日美人今有無。 昔日の美人 今 有りや無しや
正知翰墨遍寰區。 正に知る翰墨 寰區に遍しを
何如恰値相思字。 何ぞ如かん恰も値う相思の字
且対碑前傾玉壷。 且つ碑前に対して玉壷を傾むける
○; 嫁が島は島根県松江市の宍道湖に有り。