○○論詩・高青邱 明朝時代詩人

文藻堪憐季迪冤。    文藻 憐れむに堪えたり 季迪の冤
上窺後漢下開元。    上は後漢を窺い 下は開元
隔花吠影独児喧。    花を隔て 影に吠える 独児喧し
却使詩人殪獄門
。    却つて詩人をして獄門に殪さしむ




  【語意】
○ 題目:論詩 (詩を論ずること)
○ 文藻:文章を巧みに作る才能。文章の立派さ。
○ 季迪:高青丘の名。
○ 上窺後漢下開元:(句中対)
○ 冤:ぬれぎぬ。無実の罪。
○ 隔花吠影〜:

   宮女図
女奴扶酔踏蒼苔
明月西園侍宴廻
子犬隔花空吠影
夜深宮禁有誰來 
     
   画 犬
独児初長尾茸茸
行響金鈴細草中
莫向揺階吠人影
羊車半夜出深宮


高青丘の「宮女図」と「画 犬」の二つの詩は、詩の内容が相類して宮中のことを比喩している詩として明の太祖に讒言したものがおり。太祖の怒りに触れ腰切りの刑に合う。天才詩人・高青丘。時に39歳。明の太祖は色を好み乱行が多かった


高青邱