読楚辞 香草美人千載魂。 香草 美人 千載の魂 三閭屈子遇讒言。 三閭の屈子 讒言に遇う 何為漁叟滄浪賦。 何ん為れぞ漁叟 滄浪の賦 湘水滔々似訴冤。 湘水 滔々 冤を訴えるに似たり [詩語解] ○[香草美人]=元来,美人香草を以て,楚辞を言う。此処は平仄上,倒置したもの ○[千載] 千年前。昔。 ○[三閭] 三閭大夫 屈原の官職名。後漢王逸『離騒』序「屈原與楚同姓、仕於懐王為三閭大夫。掌昭、屈、景三姓貴族。」 王逸・離騒の序。屈原は楚と姓を同じゅうす。三閭大夫と為り懐王に仕(つか)えた。戦国、楚の官名、昭、屈、景の三姓の貴族を掌(つかさど)る。 ○[屈子] 屈原 史記巻84伝に有り。(?〜BC278) 戦国時代の楚の人。楚王の一族、名は平、字は原、号は霊均、懐王 の時,三閭大夫となったが人のそねみを受け追放され、「離騒」を作って志を示した。襄王の時、再び追われ汨羅江に身を投げて自殺した。 ○[讒言] 事実を曲げたり、ありもしない事柄を作り上げたりして、その人のことを目上の人に悪く言うこと。「―されて不遇の身となる ○[湘水] 湖南省を流れる川。南嶺(なんれい)に発し、北流して洞庭湖に注ぐ。長さ817キロ。 ○[滔々] 川の流れなどが滔々勢いよく ・ 渦を巻いて ・ とどまるところなく ・ 休みなく ・ ゆうゆうと(流れる) ・ 悠久の(流れ) 石 九鼎 2011/02/24 |