柳宗元
字は子厚、山西省河東の出身。徳宗の貞元九年(793)の進士。校書郎に任ぜられた、貞元十九年(802)には監察御史に累進したが、33歳の時、王叔文の一党に連座して、永州の司馬に左遷された。それから14年後の47歳の生涯を貶地に閉じた。

柳宗元は韓愈と共に「古文家」をもって知られ、詩に於いては王維・孟浩然・韋応物と並んで自然派詩人として名がある。柳宗元の有名な永州八記の一つに「石澗記」は様子を察する事が出来る

   登柳州城楼寄?・汀・封連四州刺史
     柳州の城楼に登り?・汀・封連四州の刺史に寄せる

城上高楼接大荒。    城上の高楼 大荒に接す
海天愁思正茫茫。    海天の愁思 正に茫茫
驚風乱?芙蓉水。    驚風 乱れ?かす芙蓉の水
密雨斜侵薜茘牆。    密雨 斜めに侵す薜茘の牆
嶺樹重遮千里目。    嶺樹 重なり千里の目を遮えぎる
江流曲似九廻腸。    江流 曲って九廻の腸に似たる
共来百粤文身地。    共に来る 百粤文身の地
猶自音書滞一郷。    猶を自から音書 一郷に滞る


   南澗中題    南澗中にて題す

秋気集南澗。    秋気 南澗に集まる
独遊亭午時。    独り遊ぶ亭午の時
廻風一蕭瑟。    廻風 一に蕭瑟
林景久参差。    林景 久しく参差
始至若有得。    始めて至って得る有るが若く
稍深遂忘疲。    稍や深くして遂いに疲を忘れる
羈禽響幽谷。    羈禽 幽谷に響き
寒藻舞淪?。    寒藻 淪?い舞う
去国魂已遠。    国を去りて魂は已に遠く
懐人涙空垂。    人を懐うて涙 空しく垂る
孤生易為感。    孤生 感を為し易く
失路少所宜。    失路 宜しき所 少なし
索莫竟何事。    索莫 竟に何事ぞ
徘徊惟自知。    徘徊 惟 自から知る
誰為後来者。    誰か後来の者と為りて
常與此心期。    常に此の心と期すべき

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中国に「李白」と言う詩人が「白髪三千丈、百年三万六千日。一日須傾三百杯。」凄い詩を残している。
人間よく生きて百年、三万六千日だ。例え、名声や実利を得たところで、此の世の中、長が続きはしない。
あるがまま、気に逢う友と「一杯一杯復一杯」が気が利いている。

不老長寿は人間永遠のテーマーだが、可っては、たわいない夢物語だった。ところが今や科学の直線的な進展?により
寿命は飛躍的に延びると言う。然し、将来は2人に一人は「癌」による死亡が確実視されている。

人生をどう味わい深く生きるか。あまり聞かない。長寿志向は、果たして幸せなことなのか。悲しいことではあるが。
最近、主治医と長寿は結果で、目的では無いことを悟る。
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        石九鼎漢詩館   08/ 09/07/記