中国歴史紀行  (107)        双林寺

平遥県の西南7kmの橋頭村の北にある。周囲は版築による牆壁を築き、寺はその中にあった。寺の全体は2列になっていて、西側が寺院。東側は経房と禅院僧房などと並ぶ。

北魏の初頭の創建と言う。明代に度々修復された。現存の建物と塑像はほとんど明代の作品であり、建物10棟が3つの直列する中庭を囲んでいる。

最初は中都寺と呼ばれていた。宋代に改築されて一新して『双林寺』と現在の名が付けられたと伝えられている。双林寺の特長は安置されている彩塑であろう、彩色塑像が満ち溢れている。その数、塑像は大小合わせて2000体余りあると伝える。その内1566体が完全な形で残る。

関帝殿に関羽の塑像と『三国志』から題材を得て立体的なストーリーなども作られていた。制作はほとんど明代のものであり、弥陀殿には釈迦脇侍の像を安置して、釈迦牟尼の本行ストーリーを描く絵が48幅ある。

塑像の中では、金剛力士。羅漢。観音菩薩。供養人などの技巧が目を引く、明代の逸品とされている。

 
        
 2002/10



            Copyright(C)1999-2004  by tohou AllRightsReserved
                      石九鼎の漢詩舘
                thhp://www.ccv.ne.jp/home/tohou/tabi107.htm
             リンクは自由です。無断で複製・転載することを禁じます