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どんな団体?

 広島市を中心にビオトープを使った環境保全や環境学習などに取り組んでいるボランティア団体です。
主に広島市安芸区にある”里山あーと村”(詳細は広島市安芸区のHPへ)で、定期的に生物調査や維持管理を行っています。その他、廿日市市宮園小学校の学校ビオトープ(宮園小HPへ)や東広島市福富町でのビオトープづくり等、様々な場所で活動しています。

ビオトープとは?

bio

 本やHPなどでいろいろな表記を見ますが、簡単に言うと「ある程度まとまった大きさのある、生きものの生息空間」をビオトープと呼びます。学術的には100u位の空間を指し、それよりも小さな空間(学校のトンボ池位の大きさ)は「ハビタット」と呼ばれる空間になります。(ビオトープという言葉が普及するにつれ、ハビタットサイズの空間でもビオトープと呼ばれるようになってきました。私たちも「ハビタットサイズ」の空間を、便宜上ビオトープと呼んでいます。)
 人工的につくられたビオトープには、池や流れなど水辺が作られることが多いのですが、草地やガレ場など水辺が無い空間も、なんらかの生物は生息している空間なので1つのビオトープタイプになります。(ビオトープがたくさん集まって山や川や海になり、それらが集合して生態系となっています)。

ビオトープをつくる・管理する時の注意

  1. つくる前にきちんと計画を立てよう
  2.  

     どこに・どのようなビオトープを作るのか(大きさ・水辺の有無等)をしっかり考えましょう。(水を引くことが難しい場合は「草原ビオトープ」として、草地に暮らす生き物のためのビオトープにすることも一つの方法です)。
     ビオトープは放置すると草が生い茂り、藪になることがあります。誰がどのような管理をいつ頃するのか、事前に考えておいたほうが良いでしょう。特に草と水の管理は大変です。また、学校ビオトープなどは、管理や授業での活用方針も検討しておいた方が良いでしょう。

     

  3. 勝手に生きものを放さないで
  4.  

     ブラックバスやブルーギルなどの外来種が、在来の生物に大きな影響を与えていますが、しかし、在来の生きものでも、放流する時も注意が必要です。そこには「個体群における遺伝的形質の差」があるからです。
     例えばメダカの場合、日本ののメダカは生息している地域によって大きく12種類の個体群(ハイブリッド集団を含む)に分けられます。
    例えば広島生息しているメダカは西瀬戸内型ですが、山陰側は山陰型のメダカが生息しています。さらに水系ごとによってさらに細かく分類でき、このように日本産のメダカでも、生息する場所ごとに多様な遺伝的形質の差を持っているのです。
     ですから山陰地方で捕まえたメダカを、広島のビオトープに入れた場合、逃げないように厳重に管理できていればいいですが、一度野外に逃げ出してしまうと、そこに暮らす広島産のメダカと交雑を起こし、お互いの持っている遺伝的多様性が消失してしまいます。
     このような現象を「交雑」「遺伝子かく乱」などと言います。
     本来、生物を人間の手で管理することは非常に難しく、思っている以上にデリケートな部分があるということを認識しておく必要があります。
     また、鯉やフナなど大型の雑食性の魚は水生生物(ヤゴなどの水中昆虫)への捕食圧が高く、小さな池などに放つと、トンボのヤゴなどは鯉に食べられ、減ってしまうこともあるので注意しましょう。

  5. 適切な管理を行う
  6.  『自然の環境を復元するなら、放っておいたらいいのでは』と思われるかも知れませんが、残念ながら街中の学校ビオトープ等、周囲が人工的な環境に囲まれた場所では、周辺の自然度が低く、生物の移動が難しいなどで、そのまま放置しても多くの生物が暮らせるような環境にはなりません。
     また、ごく限られたスペースへ作られることが多いため、優先種(生命力の強い生き物)が増え過ぎ、他の生きものが棲めなくなってしまうこともあります。
     特定の生きもの(絶滅しそうな生きもの)のために作られた場合を除いて、単位面積あたりの生息種を増やす方向で管理した方が、生物多様性の面から見ても良いので、増えすぎた(強い)生物を間引くと言った管理は必要です。

これまでの主な活動紹介

  • 安芸区里山あーと村ビオトープ
  • 廿日市市宮園小学校ビオトープ
  • 東広島市福富町ビオトープ
  • みなさんもビオトープの活動に参加してみませんか?

    ・現在は『里山あーと村』での活動が中心です。私たちの活動に興味をお持ちの方は安芸区農林課までお問い合わせ下さい。

    ・安芸区『里山あーと村』トップページ

    リンク


    ・広島市安芸区トップページ
    ・廿日市市立宮園小学校HP

    参加に関する注意事項

     
    現在の活動は主に里山あーと村が中心になります。『里山あーと村』での活動には運営母体である『里山の会』への入会が必要になります。申込者1人につき1000円/その他の参加者1人につき500円。また年間保険料が1人につき500円必要になります。詳しくは里山あーと村のHPをご覧下さい。

    web管理者 川井孝二 (2級ビオトープ計画・施工管理士)


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