蘇東坡詩集    目次 : 詩話                石九鼎の漢詩館

     一巻 二巻 三巻 四巻 五巻 六巻 七巻 八巻 九巻 十巻  別(1)

      赤壁賦    後赤壁賦   
放鶴亭記


蘇軾(1036〜1101)字は子膽。東坡と号した。四川省眉州の人。父は洵(1009-1066)老泉と号した。欧陽脩に認められ世に出た。一代の文豪で名を馳せた。その長子が蘇軾。弟が蘇轍。

兄弟ともに文名があり。蘇軾は北宋第一の詩人であり又、政治家としても活躍した。王安石の新法党と争い詩禍の為に御史台の獄に下された。これを『烏台の詩案』と言う。烏台は御史台、詩案は詩の事件。やがて赦されて湖北省の黄岡に流された。

此処の東坡に室を築いて東坡居士と号した。此の時期に『前赤壁賦』を作った。その後も党争に関係し、内外の官を歴任したしたが、元祐の党争にまた斥けられて瓊州、永州に流された。

後に赦されて帰るが、建中靖国元年。六十六歳で没した。『文忠公』t諡された。蘇東坡は学問は広く儒教仏教道教に渉り、人物は瀟洒風流。気象は闊達。縦横の才略が有り、中国第一の文人。詩は南宋の陸游と共に「蘇陸」。唐代は「李杜韓白」因っ詩の世界では、「李杜韓白蘇陸」と称される。

李白、杜甫、韓愈、白楽天、蘇東坡、陸游、続いて明代の高青邱。それぞれ一家言を有する。特に日本の詩壇にも大きな影響を与え蘇東坡の愛好者は多い。彼の詩は平易自然、且つ個性的・独創的な作品で読む人を魅了する。

蘇東坡の詩には『次韻すると題す詩』が多いのが特徴。蘇東坡詩評論者の多くの先人、特に紀暁嵐曰く:強押は次韻の免れざる所。韻字に依つては鬼神と雖も策の施しよう無きもの。

我が邦人先賢者曰く:『千秋李杜吾師在、一代曽無次韻詩』。次韻が詩道の大害であることは蘇東坡も死に至るまで気が著かなかったと。次韻の非を説くものは多い。

愚説紛々、然し蘇東坡は近古諸体に通じている。特に七言の詩に秀でている。蘇東坡はまた書画にも勝れ、詩画一致の詩風があることで有名である。「東坡全集」115巻がある。



※ 参考資料:
※ 『詩淵。全七巻。』中国書目文献出版社。
※ 『十八家詩鈔。上巻。中巻。下巻。』香港広智書局出版。
※ 蘇東坡全詩集。日本図書。
※ 初学記。(唐)徐 堅等著。全4冊。中華書局。
※ 唐宋聯珠詩格
※ 佩文齊詠物詩選。



     Copyright(C)1999-2005 by Kansikan AllRightsReserved 
      ie5.5 / homepage builder vol.4"石九鼎の漢詩舘"